報道関係者各位
プレスリリース(報道資料)
日本電業工作が、LTE基地局対応偏波共用アクティブアンテナシステムを開発。 国内で初めてLTE基地局装置との接続試験に成功!
日本電業工作株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岩本 眞 以下、日本電業工作) とUbidyne GmbH(本社:Ulm Germany、CEO:Michael Fränkle)は、800MHz帯LTE基地局対応偏波共用アクティブアンテナシステム(Active Antenna System 以下、AAS)を開発し、国内で初めて移動通信用LTE基地局装置との接続試験に成功しました。
本接続試験は、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモと共同で、AASと基地局装置信号処理部との接続および動作確認を実施したものです。
日本電業工作のAASは、LTEなどのキャリア毎にビームフォーミングすることが可能で、かつセルフヒーリングといった最先端の機能を備えており、安定した通信環境、基地局コストの低減を実現します。
技術的特長
- AASは、従来、別に設置されていた遠隔無線装置(Remote Radio Head 以下、RRH)とアンテナを統合することにより、同軸ケーブルや遠隔チルト制御装置(Remote Electrical Tilt 以下、RET)が不要になります。その結果、AAS、基地局装置信号処理部(Base Band Unit 以下、BBU)、光ファイバーのシンプルな構成で基地局を構築することができます。図1基地局システム構成図参照。
図1 基地局システム構成図
- アンテナ素子と高周波送受信回路を1:1で構成するため、アンテナ素子ごとに振幅と位相を制御できます。自由なビームフォーミングが可能で、送信と受信で別々にチルト角を設定したり、垂直方向にセクタを分割することができます。図2ビームフォーミングパターン参照。
図2 ビームフォーミングパターン
- 高周波送受信回路の故障時に指向特性を補完するセルフヒーリング機能を搭載しており、万が一故障した場合でも、運用を停止することなくサービスを継続できます。
ユーザーメリット
- 自由なビームフォーミングによりエリアを最適化することで、通信品質の向上を実現できます。
- アンテナに同軸ケーブルを接続する必要がないため、同軸ケーブルによるRF電力の損失を低減、省エネに貢献します。またRRHの設置工事も不要になります。
- システムの変更と更新は、遠隔地からのソフトウェアアップロードで対応でき、通信事業者のメンテナンスにかかる負担が軽減します。
- AASとBBUを別の場所に設置する事が可能であるため、BBUの集約管理による運用コストの低減等が期待出来ます。
今後の予定
2013年5月29日から31日まで東京で開催される「ワイヤレスジャパン2013」にて、AASを展示する予定です。
なお2013年2月25日から28日までバルセロナ(スペイン)で開催される「GSMA Mobile World Congress 2013」のUbidyneブースで紹介される予定です。
また,本装置をもちいたフィールドトライアルを2013年に実施予定です。
製品リリース
今後製品リリースに向けて、フィールドトライアルを含む各種試験等を進めて行きます。また、将来的には、マルチバンド化を実現させ、国内だけではなく海外も視野に入れて市場投入を検討しています。
製品写真
関連企業
<日本電業工作(DENGYO)について>
1947年の創立以来、日本の通信事業発展に貢献し、通信インフラの実現を支える技術・製品を数多く創出してきました。アンテナ・フィルタといったコアビジネスの研究開発はもとより、無線を活かした革新技術の創出にも積極的に取り組んでいます。
<本件に関するお問い合わせ先>
日本電業工作株式会社(DENGYO) 担当:マーケティング室
住所:東京都千代田区九段南4-7-15
e-mail: URL: http://www.den-gyo.com/