報道関係者各位
プレスリリース(報道資料)
長距離無線LANFalconWAVE®2.4Gで、都市部でのハイビジョン映像伝送に成功 品川港南地区で2.4GHz帯高性能平面アンテナとの組み合わせにより420mで16Mbps
日本電業工作株式会社(本社:東京都千代田区九段南4-7-15、代表取締役社長:瀬川純、以下DENGYO)はこの度、東京都港区港南地区で、FalconWAVE2.4Gと 2.4GHz帯21dBi平面アンテナを使った実証試験を行い、伝送距離420mで 16Mbpsの伝送に成功しました。
都市部において無線LANと同様の周波数である「2.4GHz帯」での通信は、電波干渉の影響を受けやすく、映像の無線伝送は難しいとされていました。今回の実証試験により、高利得・高指向性平面アンテナを利用することで、電波干渉の多い都市部でも2.4GHz帯によるハイビジョン動画伝送ができることがわかりました。
試験概要
FalconWAVE2.4Gは、安定した長距離無線中継伝送を可能にするとともに低消費電力3Wでアクセスポイント機能を持ち合わせた、長距離無線LANシステムです。今回は、21dBi、15dBi平面アンテナと組み合わせて都市部の電波環境に対する耐干渉性を向上させたハイビジョン映像伝送の実証試験を行いました。
図1. 試験概要
耐干渉性を向上させるポイント
1. 妨害波対策
指向性の鋭い21dBi、15dBi アンテナを活用し、周辺、特に通信先背面からの妨害波、混信を低減しました。
2. 高受信感度
受信感度に優れるFalconWAVE2.4Gにより、免許不要の2.4GHz帯無線LANでも受信信号の識別再生を実現しました。
試験結果
通常は通信できない品川ビル街の試験地点において、420mの距離で10Mbps以上の速度が安定して出ることを確認しました。21dBi平面アンテナを利用することにより16Mbps、15dBi平面アンテナでも11Mbpsの速度を得ました。 また、カメラ映像も遅延なく、安定して送ることができました。
図2. 試験結果
アンテナ特性
図3. アンテナ特性
その他都市部での試験結果
図4. 試験結果②
都内でも最も干渉の厳しい渋谷のスクランブル交差点と近隣ビルとのカメラ映像伝送試験では、通信距離50mにおいて最大10Mbpsを確保できました。
FalconWAVE2.4Gと15dBi平面アンテナの組み合わせにより、渋谷駅前でもハイビジョン映像が無線伝送できることが確認できました。
干渉条件の厳しさは個別の場所によるものの、今回の試験によりアンテナの機種と設置場所を選ぶことで干渉波の多い場所でも高画質での無線映像伝送が期待できるため、駅前ロータリ―や幹線道越えなど干渉波が多い場所での監視カメラ映像伝送の可能性を拓くことができました。